農業共済新聞記事バックナンバー

「菌床マイタケ・味を追求」

【大和町】マイタケを年間80㌧生産する大和町の「株式会社七つ森ふもと舞茸(代表取締役・宇佐美美由紀社長、51歳)」では、直売所や飲食店に出荷し、シンガポールへ輸出する。また、規格外のマイタケの有効活用にも取り組んでいる。

同社のマイタケ生産量は県内の約8割に相当し、ほかにキクラゲやハタケシメジを栽培する。
 宇佐美社長はもともと、太陽光パネルの設置など再生可能エネルギー事業を手がける会社の代表取締役を2016年から務める。太陽光パネルを農地に設置する人が増えるなかで、離農を検討する農家が多い現状を知り、第一次産業参入へのきっかけとなった。
 「建設業経営の知識とノウハウを生かし、ビジネスとして収益が見込める農業にチャレンジしたい」と、21年に町内のマイタケ栽培を行う農事組合法人から事業承継を受けた。
 「菌床の栽培方法を瓶からブロックに変えたり設備改修を行ったりとゼロからのスタートだったが、建設業界のつながりや周りの支援のおかげで今に至っている」と宇佐美社長。
 マイタケは外気温の影響を受けやすいため、年間を通して空調で温度や湿度、CO2(二酸化炭素)濃度の管理を徹底している。それでも、全体の3割程度が規格外で廃棄になるという。
 一部は乾燥マイタケに加工していたが、「もう少し無駄にせず最後まで生かしたい」と商品開発に着手。仙台国際ホテルのパティシエの協力を得て「舞フロランタン」や、株式会社だい久製麺との共同開発で「舞茸つゆ」を商品化した。
 「農場に訪れるお客さまやリピーターの『ほかのマイタケと比べて香りや歯ごたえが良い。お友達に紹介したい』などの声が励みになる」と宇佐美社長。「今後も味のクオリティーを追求し、新たな商品開発や輸出を増やしていきたい」と話す。(堀籠恵美)

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