農業共済新聞記事バックナンバー

「暮らしに彩りと癒しを」

【栗原市】「普段の生活をより豊かにする花を、たくさんの人に気軽に楽しんでほしい」と話す、栗原市一迫の白鳥拓也(しろとりたくや)さん(41)と慶(けい)さん(41)夫妻。3棟の鉄骨ハウス30㌃でマム(洋ギク)を栽培し、花の魅力を広めようと日々汗を流している。

 拓也さんは短大卒業後、両親のもとに就農。花き栽培を20年間学び、2024年3月に経営を受け継いだ。慶さんは退職して同年に就農した。「仕事と育児の両立がかない、子どもたちと良い接し方ができている」と互いに笑顔を見せる。
 2人が栽培するマムは年間25万本。常時15品種を3~6月まで定植し、6~12月まで収穫を繰り返す。土壌分析や適切な水・日照管理、定期的な病害虫防除も手を抜かず、収穫時には花を傷めないよう素早くネットで保護。茎の長さの調整と箱詰めの際も丁寧に扱うことを心がけているという。
 「期待を寄せていた花が消費者に受け入れてもらえないこともある。人それぞれ好みが分かれるのがおもしろい」と拓也さん。消費者の声を直接聞き、季節ごとに人気の色などを翌年の品種選定に生かしている。
 出荷先の直売所では、2人でアイデアを出し合い、花の活用方法を提案。切り離した花を水に浮かべた「フローティングフラワー」を設置している。「花は見ていてもプレゼントされても喜ばれる。花で暮らしに華やかさや癒やし、彩りなど特別な雰囲気を感じてほしい」と目を輝かせる。
 「資材や燃料の高騰で厳しい状況ではあるが、栽培したことのない品種やマム以外の花にも挑戦し、年間50万本の栽培に拡大したい」と話す拓也さん。使われていないハウスの再利用や露地栽培も視野に入れ、5年後の法人化を目指す。(浅野和宏)

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