農業共済新聞記事バックナンバー

800年続く「米川の水かぶり」
伝統を守りふるさとに活気

【登米市】登米市東和町米川の五日町地区では、約800年続く行事「米川の水かぶり」を守り伝え、地域を盛り上げようと気運が高まっている。

米川の水かぶりは、昨年11月、国連教育科学文化機構(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。「男鹿のナマハゲ」など、全国10件の「来訪神・仮面・仮装の神々」の一つとしての登録だ。
今年は登録を受けて初めての開催とあって、「米川の水かぶり保存会」の菅原淳一会長は、「ユネスコ登録によって、地域に誇れるものが増えた。受け継いだ伝統を後世に伝えていきたい」と話す。
主催は同保存会と五日町町内会で、わら装束の作り方は、講習会を通じて年長者が伝承。女性グループが会場で豚汁を振る舞うなど、地区民総出で役割を分担する。世代を超えた交流が生まれ、住民同士の結びつきを強くしているという。
今年で3回目の参加となる、小学6年の岩淵健太君と千葉滉太君は、「伝統行事に出られることがうれしい。ずっと参加したい」と声をそろえる。
「水かぶりになるのは米川五日町の男。神事なので主意を正しく伝え、伝統文化を守りながら、地域を盛り上げていきたい」と菅原会長は将来を見据える。
5月には文化庁で無形文化遺産の認証式が行われる

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