農業共済新聞記事バックナンバー

飛躍オール宮城 全共宮城県大会を終えて (1)

優等賞4席、特別賞 千葉たぢ子さん (栗原市)

第11回全国和牛能力共進会(全共)が昨年9月、宮城県で開催された。宮城県勢は、第2区で日本一を獲得したほか、9区のうち八つの区で優等賞に入賞。出品団体表彰で過去最高の4位に入った。

オール宮城の奮闘を振り返りると共に、次のステージを目指す生産者たちの姿を紹介していく。

支えがあっての挑戦多くの声援に奮闘

【栗原市】「たくさんの声援に励まされ大会に臨んだ。感謝の気持ちでいっぱい」と話す、栗原市の千葉たぢ子さん(68)。繁殖雌牛4頭1群となって出品する第5区に栗原和牛育種組合として臨み、優等賞4席に入るほか、特別賞として体積・均称賞を受賞した。「私は運が良かった。多くの支えがあり、いい成績を出すことができた」と話す。

千葉さんは、繁殖和牛17頭、子牛10頭を飼養するほか、水稲4・7ヘクタール、WCS(稲発酵粗飼料)用稲2ヘクタール、草地1・4ヘクタールを手掛けている。「育児がひと段落したころから牛を飼い始め、牛の管理は私が担当」と千葉さん。日々の細かな観察やスキンシップ、声掛けを大切にし、早め早めの対応を心掛けている。

第5区は、3産以上の産歴を持ち、繁殖能力・産肉が優れている牛をそろえなければならず、地域を挙げた改良の取り組みが評価される。千葉さんは、妊娠末期から分娩後の夕方の給餌時間を午後3時~4時と1時間ほど早めるほか、飼料にビタミン剤を添加。ストレスを与えないよう健康管理を徹底し、1年1産を目標に取り組んできた結果が実を結んだ。

「導入したばかりの牛は同じ畜舎に入れず、餌やりや畜舎に入るたびに声掛けし、体に触れて慣れさせてから一緒にする」と千葉さん。「些細なことでも努力すると結果に表れるのでやりがいがある」と話す。

千葉さんは「全共に出たからといっておごることなく、これからも楽しく牛飼いをしたい」と話す。

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