農業共済新聞記事バックナンバー

豪雪を逆手に保冷に活用

【七ヶ宿町】昨年完成し、運用されている県内初の雪室「七ヶ宿雪室」。米やソバ、野菜などさまざまな農産物を貯蔵する他、ブランド化を進めて本格的な販売も始まっている。

県内有数の豪雪地域である七ヶ宿町は、積雪量の多さを逆手に取ろうと雪室の建設を計画。福島県や新潟県、山形県などの先進地の視察を経て、事業費1億3千万円をかけて計画から5年越しで完成させた。
雪室は、食材を保存する「貯蔵庫」と雪を保管する「貯雪庫」で構築される。貯蔵庫の延べ床面積は約360平方メートルで、最大貯雪量は1000立方メートル。1階と2階に分かれ、吹き抜けになっている貯雪庫とそれぞれ隣接している。
貯雪庫へは湿気が多いざらついた雪を入れるため、2月下旬から3月にかけて降ったものを使用。ダンプカー30台分を採取し、内部は断熱効果が高いため10月下旬でも高さ3メートルほどの雪が残っている。
貯蔵庫は階ごとに貯蔵方法が異なる。1階では、貯雪庫の冷気が流れ込むことで、貯蔵庫内に空気の対流が自然に発生。庫内は室温約2度、湿度90%に保たれる。一方、2階部分は、送風機で貯雪庫と貯蔵庫の空気を循環させ、室温約10度、湿度50%となっている。
雪室を使うことで長期保存が可能な上、湿気が原因のカビの防止や夏場の暑さでの劣化を防ぐメリットがある。貯蔵されている食材は、米とソバが約8割。米はパサつきが抑えられ、ソバは寒ざらしのように風味が増す効果が期待される。
昨年収穫して保存したソバを「雪室そば」として売り出すなど、雪室で保存した食材をブランド化して販売している。施設を管理する七ヶ宿町森林組合の平賀康さん(46)は「多くの方に雪室についてもっと知ってほしい」と話す。
▽問い合わせ=旬の市七ヶ宿(七ヶ宿町字滝ノ上12、TEL0224・38・1050)

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