農業共済新聞記事バックナンバー

「人と人との縁をむすぶ」

【栗原市】「栗原のお米のおいしさや、地元の農産物をおむすびで広めたい」と話すのは、栗原市築館の「おむすびキッチンカー くりはらおむすび」の店主・星光(ほしひかる)さん(37)。同市の農家に生まれ育ち、北海道の大学へ進学後、農業関係の仕事に就職。東日本大震災を機に地元栗原に戻り、おむすびキッチンカー事業を開始した。

星さんは昨年4月、合同会社くりはらファーマーズラボの社員としておむすび販売を始め、同年9月に独立した。きっかけは「米どころの栗原におむすび屋さんがない」と気付き、「ふるさとのおいしさを、おむすびを通して届けたい」という思いを抱いたことだった。
 使用する米は市内産の「ササニシキ」「ひとめぼれ」。粒立ちが良くふっくらと甘みがあるのが特徴だ。また、具材にも厳選した市内産のサラダ菜やマイタケ、「漢方三元豚」を使用。2月には栗駒山麓ジオパーク特産商品「栗駒山麓のめぐみ」として認定された。
 キッチンカーは「築館のおかってマルシェ駐車場」に毎月第1、3木曜日の午前11時から出店するほか、週3回ほど市内の産直の店頭にもおむすびを並べている。また、休日には県内や岩手県のイベントにも出店している。
 「一つ一つ心を込めてむすんだおむすびを通して、栗原の魅力を多くの人に伝えられることにやりがいを感じている」と朝早くからの作業にも苦労を感じさせない笑顔を見せる星さん。今は平日に出店できる場所を開拓しながら、栗原産「だて正夢」を使用したおむすびなど新メニューの開発にも取り組み、「いずれは全国各地のお米と地元の食材を使ったおむすびを作って、日本の農業の魅力を楽しく表現していきたい」と意欲を見せる。
 ▽くりはらおむすび=☎090(2796)5834(熊谷裕)

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