農業共済新聞記事バックナンバー

「良品へ消毒徹底」

【美里町】「お客さんの『ここのイチゴは甘くておいしい』『1回食べたら、このイチゴしか食べられない』という声がうれしい」と話す美里町小牛田の佐々木広子さん(65)。高品質を目指して栽培するイチゴが収穫最盛期を迎えている。

佐々木さんは1987年にイチゴ栽培を開始。450坪の鉄骨ハウスとパイプハウスで、ジューシーで甘味が強い「とちおとめ」と、酸味があり果肉がしっかりとした「女峰」の2種類を栽培し、女峰は主にジャムに加工する。
 他の作物と比べて栽培期間が長いイチゴは、病害虫対策をしっかりと行うことが大切だという。5~6月は特に虫がつきやすい時期だが、農薬使用量を節減しながら土壌消毒を徹底する。
 佐々木さんは「農薬使用は最低限に抑えている。一番おいしい完熟したイチゴを幅広い年代の方々に安心して食べてもらいたい」と笑顔で話す。
 小牛田ジャム加工研究会の代表を務める佐々木さん。イチゴの全てを使い切るようジャムに加工し、地元の「元気くん市場」や直売所に出荷する。
 ジャムは、完熟のとちおとめや女峰を冷凍しておく。ある程度たまったら、生のイチゴ組み合わせ、釜で煮詰めていく。使用するレモンは和歌山県産を仕入れ、添加物は一切使用しない。  
 「夏場に煮詰めるときは暑くて大変だが、おいしいものをお客さんに届けたいという思いで作っている」と佐々木さん。「今後も体が続く限り、無理せず頑張っていきたい」と意気込む。
(髙橋千)

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