農業共済新聞記事バックナンバー

「イチゴに全力」

「イチゴで地元を活気づけたい」と話すのは川崎町で唯一のイチゴ農家・藤枝拓磨(ふじえだたくま)さん(21)。就農3年目を迎えた今年は、新たに白い果肉が特徴の品種「ももいろほっぺ8号」(登録商標「天使のいちご」)を導入し、従来の「もういっこ」と合わせ13㌃の大型ハウスで栽培し、1月の最盛期に向けて準備を進める。

高校生の時の職場体験でイチゴ栽培に魅了された藤枝さん。「甘くて良質なイチゴを自分でも作りたい」と、米生産を営んできた父と違った道を選ぶ決意をした。
 在学中に職場体験先の蔵王町のイチゴ農家へ通って技術を学ぶことで、卒業後、就農1年目から収穫を可能にした。
 高校の工業科で学んだ知識と溶接技術も生かし、ハウス内の高設ベンチや配管は全て藤枝さんが設計から組み立てまで行ったもの。「手作りなので、壊れても自分で直すことができる」と笑顔で話す。
 イチゴ栽培は「苗の状態をきれいに保つよう心掛けている」といい、糖度15度にもなるイチゴは、普通より倍以上の1粒88㌘と大粒で仕上げる。
 ハウスに隣接する直売所で1月から5月まで販売する他、地元のカフェやジェラート店に出荷。販路も自ら開拓し広げていく。
 「収量増やし、将来的に大型ハウスを増設して多くの人に食べてもらいたい」と抱負を話す。
 ▽藤枝いちご農園=川崎町大字川内字佐山5―1、販売は火・金・日曜(高橋康)

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